アマツツミ体験板(第一弾)感想

実は前作「クロノクロック」については体験版でギブアップしてしまっていた。
これは別に作品内容が悪いということでなく、単純に自分が普通の学園モノ舞台が飽きてきたところが大きい。
タイムリープ設定には惹かれるものがあったが、テーマ的にはそれを利用した明るい学園恋愛モノの枠は出ないかと判断したもので。
対して本作はまずは主人公の設定が特殊。
隠れ里から出てきた世俗に疎いという部分と、「言霊」という特殊能力をバンバン使っていくのは見ていて飽きず面白かった。
またゲーム開始時の時点で非童貞ってのも結構珍しい。
以下、非童貞の主人公の言動




まずはこの主人公が嫌いならないかどうかが最初のハードル。
癖のある主人公なので体験板で感触を確かめた方が良いかと。
自分は個性ある主人公は好きなので大歓迎だけど、かわいいキャラとイチャイチャしたいだけならこの癖のある言動は妨げになるかもしれない。しかし、体験版内でもテンポの良い会話と特長ある主人公の反応に対して照れるヒロイン↓

という形で魅力を引き出せていたので上手く「主人公」と「ヒロイン」の魅力を両立できているように感じた。
アマツツミの開発コラムというものが公開されており、興味深く読んだ。
開発コンセプトと前作からの改善箇所が分かりやすく提示されているので、購入に際して大変参考になった。
特に下記の「学園恋愛ドラマ」と言い切ってあったのは大変良かった。

どうしても伝奇要素があると他作の伝奇作品と比べてハードルが高くなってしまい、プレイ後にそこまでではなかったなとがっかりしてしまう。
それを事前に学園モノに伝奇要素を取り入れた形と公言してくれれば、学園モノ基準での期待となるしその枠組みの中で見たことがないシーンを期待するようになる。
Purple softwareにそこまでガチ伝奇を期待するなよと言われればそれまでだが、やっぱりそういった要素があると鬱、呪い、殺人、戦闘とかを期待してしまう性分なので。

シナリオ構成を雑誌とかでなく、HPで公開ってのも結構珍しい気がする。
「ストーリー性」と「Hシーン」「イチャラブ描写」のバランスに気を付けているようなので、それが体現できているかも注目。
この本筋からの派生構成だと派生ヒロイン√内では本筋の話の内容ができず短めな印象を受けることが多いので、それを感じさせない砂糖を吐けるような「イチャラブ描写」をして欲しい。
キャラについては文句なし。全員好きになれた。
また和の雰囲気を壊さない為かキツい髪の配色をしていないのも素晴らしい(黒髪スキー
制服も派手でなく地味だけど好き。
自分の推しキャラは「こころ」。妹属性はないので立ち位置的には残念。
出来れば洗脳無しの「兄」ポジションから徐々に仲良くなっていったほうが嬉しかった(言霊設定全否定


表情がコロコロ変わって可愛い。
「体験版・第1弾」ということでキャラと舞台設定紹介という感じ。
5/19に「体験版・第2弾」が出るそうなので、そこで本作のテーマ的なものが更に披露されるかも。
しかし、この体験板の時点で自分としては相当状況が気持ち悪い(それが良いとも言うが。
織部親子への「言霊」による洗脳ってのがもう恐ろしい。そしてそれを怒らず面白いっていうほたるも怖い…。
いや、その言霊の扱いについて主人公が感情その他を学ぶことにより悩んでいくってのもテーマであるというのも分かるんだけど、その場限りの会話ではなく人の生活に入り込む洗脳って…。しかも流産して死んだ兄を利用した形ってのもちょっと…。主人公の異常性が際立つ。そもそもこころの恋心自体も言霊の影響によるものではと疑ってしまう。
プレイ途中の呟き
初対面の男を年頃の娘がいるのにいきなり居候させた上に、最近亡くなった父親の部屋を使わすのか…(困惑 これはあれだな。無意識で言霊が作用して自分が生活しやすいように周囲の人間に強制力が働いており、シナリオ後半に主人公がそれに気づいて慟哭する展開だ(妄想
— たいき@ざくアク (@taiki_VA) 2016年4月7日
また、学校の体育教師を懲らしめることで「言霊」の力を見せつける意図があったのだとは思うが、その教師が「売春」している設定ってのも驚いた。
軽いノリの学園モノなら「説教が長い」とか「体罰が多い」程度だろう。
ここらへんでも異常性とは言わないが普通の学園モノ的でない要素に感じた。
掴みとしては今のところPurple softwareで一番好み。
あとは「言霊」の設定をどれだけ上手く物語に絡めてくれるかが重要。
最近プレイしたハピメアFDではゾクッとするような「セリフ」「設定」「CG」「音楽」がガチッと嵌ったシーンを魅せてくれたので、そういったシーンがあることを本作にも期待。
体験板範囲で気になった部分をちょいちょいとまとめる。
【OP後半のキャラ】

怖い…。ほたるのようにも見えるけど…。
ほたるは名前の通り薄命と予想されるし、病院が実家なのでフラグは満載である。
その上、響子からは幽霊とも勘違いされてるし衰弱した姿の可能性もある。

となるとこの手もほたるかと思うんだが、

こちらの方もフラグ建ててるからどっちだろう…。
【愛の姉】

死んだような記述。主人公の両親の死にも関係する?
【主人公の苗字】

Getchuのキャラ紹介ページでも主人公は「誠」としか紹介されていない。
自己紹介で言い直すのは分かるのが、「カミ」と漢字でなくカタカナ表記なのが気になる。
物語にその家系が深く関わってくるのでボカした可能性が高い。
そういう意味では主人公自体が隠れ里の中でも特殊な立ち位置だったのかも。

このOPでのCGも愛を連想するが、幼少の主人公とその母親では。
愛がその着物を受け継いだ?
【自己暗示の可能性】

こういう洗脳系の特殊能力が出てくるとゲーム開始以前に主人公が既に掛かっていないか考えるのが鉄則。
作中で「自分の記憶をいじれる」ことを示唆しているので、両親の死などが実際は違うもので、それを封印するために自己暗示または愛が記憶を封じた可能性が考えられる。
それが緩んだことで「行きなさい」という心の声に繋がるのではないかと。
その過去で実は妹がいて両親と一緒に死んでしまっており、それがこころを妹にした無意識の動機とかだったら自分的には納得しやすいな。
【タイトルの意味】
「アマツツミ」=「天つ罪」であることは確定かと。
「天上界で素戔嗚尊(すさのおのみこと)が犯した農耕と祭りに関する罪」とのことなので、
天上界(隠れ里)で主人公が犯した罪が重要になってくるのだろうか。
隠れ里で主人公が犯した罪が親殺しで、それを自己暗示で忘れているのでは(妄想)